今季からプロ野球で採用される‘15秒ルール’をご存じですか?
‘ランナーがいない場合、投手は捕手からの球を受け取ってから15秒以内に投球動作を始めなければボールを宣告される’ってルールです。
似たようなルールは今までにもあったので、採用というより厳格に取ることにしたって方が正確でしょうかね。
現在行われてるキャンプの練習試合などの中で
ダルビッシュや藤川がこのルールによってボールを宣告され
ダルは怒り球児は苦笑、ファンは喧々囂々意見を戦わせています。
大半は‘なんちゅうルールを作るんじゃい!’
という否定的な意見でして私もそちら側にいます。
加藤コミッショナーはじめプロ野球機構側の理屈はこうです。
試合時間が長いってのが野球ファン減少の一因でもあり
地上波でのテレビ中継激減も招いている。
時間短縮はエコにもつながり時代の要請である。
投球間の必要以上な間を除くことにより
試合はスピーディーになりファンにとって有益である。
一理あるように聞こえもしますが
実は大前提がまちがってるんじゃないかなとも思うんです。
つまり‘試合時間が長いのが野球ファン減少の一因’というわけでもないってことです。
野球が別にそれほど好きでない人にとっては
ダラダラと三時間以上も試合が続き
しかもこんなに間の多い競技観てられない!
放送延長で後の番組が遅れるなんてもってのほか!
…てなもんでしょうが
ホントの野球ファンは別に長いとかダルいとか考えてないでしょう。
時間短縮はずいぶん前から話題になっていて
20年ほど前、機構やマスコミが声高に時短しようと叫んでいた時
上岡龍太郎さんが「時間短縮なんてファンはちっとも望んでない!ファンは好きな選手のプレーを、姿を一分一秒でも長く見ていたいもの。長い試合最高!」とおっしゃってて‘むべなるかな’と思いました。
特に球場に試合を見に行くと
あんまり短い試合だと物足りないんですよね~。
長い試合は‘いつ終わるねん!’とブータレながら
まだまだ楽しめる!とうれしくなるんですよ。
それが本気の野球ファンじゃないかなぁ。
この多様化の時代、ONに熱狂した頃の
国民的スポーツであるのはもはや不可能…。
となれば本当に野球が好きなファンを大切にするのがまずは得策なのではないでしょうか…。
試合と関係のないところは短縮したらいいと思うし
個人的にはテンポよく投げる投手の方が好きなんですよ。
でも一球一球魂込めて投げてる投手を
細かいルールで縛って
よけいな神経使わせることが
果たして野球のおもしろさにつながるのか…。
機構側には再考を求めたいですね。
そもそもプロ野球の人気低迷は
嗜好の多様化という対処しがたい要因を除けば
‘夢がない’の一語に尽きると思います。
メジャーリーグへ人材が流れていくのは
金の問題以上に(それを含めても)
‘そこに夢があるから’でしょう。
WBCのさらなる進化による‘真の野球版ワールドカップ’や
世界最強球団を決める‘真のワールドシリーズ’などは
我々が見たい‘夢’。
コミッショナーは時短のような小手先の施策よりも
ファンに大いなる‘夢’を語ってほしい!
人気回復をはかりたいならそれが先決でしょう。
(野球の試合時間短縮よりもこのブログの文章短縮の方が緊急の課題だな…いつも長くてスミマセン?)