20000hitを超えたようですね。
キリ番、やっぱり確認しにくいですかねぇ。
あ、そういやおいら20000踏んでたよ!って方がいらっしゃいましたらお知らせください。
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今回は「落窪物語」。
うちの本棚の中からなるべく色々なジャンルの本をご紹介してるんですが、これは古典です。
比喩としてでなく文字通りの古典で、著述されたのは平安時代。学校の古文の授業で習ったあの源氏物語や枕草子と同じ時代に生まれました。
古文と聞くだけで敬遠する人も多いと思いますが(私もそうでした)、これは単純に面白い!
そもそも平安時代って、平和な時代だし文化も発達してるしで、現代に通じる部分も多いんですね。ゴシップまがいな下世話な話が流行ったり。
「落窪物語」も、そんな軽い読み物です。
この時代の恋愛観は現代では受け入れにくいところもあるのですが、この話は違います。
一言で言うと、シンデレラストーリー。どんな時代にもどんな国にもあり支持されている、物語の王道です。
中納言家の娘、通称「落窪」は、心優しく美しい少女。
でも継母に迫害されて酷い生活を送っています。
広い邸内で唯一の味方は、幼少時より落窪を慕い仕えてきた侍女の「阿漕」だけ。
そんな落窪に、当代一との誉れ高くぜひうちの婿にと引く手もあまたなある貴族が興味を持ちます―
あらすじは、もろシンデレラ。
シンデレラ話って、ほんと世界中にあるんです。
ただ、この落窪物語はメルヘン童話なシンデレラとは全く違います。
魔法使いの代わりに、賢い忠臣の少女・阿漕が、あの手この手で落窪姫をバックアップします。
対するは見事すぎる憎まれ役・継母による数々のここまでやるかな妨害工作。
そして王子役の男君は男らしい。通い婚・一夫多妻が受け入れられる時代に落窪姫だけを大切に囲います。
こんな少女漫画やテレビドラマでありそうな話が、平安時代のきらびやかな背景の中語られます。
登場人物も生き生きと描かれ、みんな魅力的です。
あ、それと、シンデレラと決定的に違うのは、王子様とお姫様が結ばれるハッピーエンドで話が終わらないことです。
まだまだ続きます。
第2部は、王子役の男君による中納言家への嫌がらせ話。つまり復讐です。
第3部は、気がすんだ男君と心優しい姫君による、中納言家へのいたれりつくせりな親孝行話。
…という、お腹いっぱいな内容になってます。
気楽な読み物として、ぜひ皆様に読んでみて欲しいです。
平安時代の人にめちゃ親しみがわくシンデレラストーリー
「落窪物語」。
本を読む人で、本当によかった!
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