先週ブログを書かなかった、にしだ哉恵です。
自ら科した「恋愛小説」というテーマが重かったのか・笑
だって家に無いんだもの!
苦肉の策で漫画にしようかと思いましたが、家にある恋愛メインの漫画は一条ゆかり「ロマンティックください」のみ。しかも特にオススメでもない。私は好きですが。
中途半端なものを紹介するのもな…と色々考えて、選んだのがこれです。
恋愛小説ではないですが。
夏目漱石「こゝろ」。
恋愛小説なんて言ったら怒られるでしょうし筋違いですが、人間の情念や倫理感、そして愛情といった、まさしく「こころ」というタイトルにふさわしい小説です。
愛情は人間を構成する大きな要素の一つなんでしょうね。
文学ってものはすべからく愛情をなんらかの形で取り扱ってるんじゃないかと思います。
お札にもなった偉大な文豪・夏目漱石は、学校で習ったような先人たちの中でも、かなり私は好きです。
「こゝろ」と「夢十夜」は手元にあります。
「こゝろ」、学生時分に読んだという方も多いでしょうが、簡単にご紹介します。
物語は、「若々しい書生」である「私」から語られます、「私」が「先生」と呼ぶ人の話です。
厭世的に暮らし病的なほど謙虚な「先生」と避暑地で知り合った「私」は、何故か惹き付けられ、足繁に通います。
愛妻とふたり仲むつまじく暮らす「先生」ですが、常に物憂げな影があり、妻もそれを感じ気に病んでいます。
「先生」と親しくなるとともに、憂いの原因は過去の事件にあると見当をつけた「私」。
ある日、「先生」に直談判して一切を話してもらう約束を取り付けるのですが…
折り悪しく、「私」の故郷の父が危篤になり、呼び戻されます…
そんな内容の話です。
お話の構成は、「先生と私」「両親と私」「先生と遺書」の三部構成になっています。
さすがお札になるだけのことはある夏目漱石、人間の心の機微をきめ細かに高潔に描き出しています。
しかも読み物としても非常によくできておりまして、精密な構成と惹き付けられる謎要素、ラストに向かう求心力があります。
いわゆる文学に対して食わず嫌いしていた私を開眼させた、ご存知夏目漱石の
「こゝろ」。
本を読む人で本当によかった!
ここまで恋愛もの苦手を公言してるのに、バレンタイン企画公演「O.P.Pチョコレート」は、恋愛ものです。
まだ台本一部できてません。
どうなるんかなー。。
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