コロンブスの新大陸発見について書くわけではありません。
この前の日曜日、阪神・金本選手がスタメンを外れ
連続フルイニング出場の世界記録が
‘1492’で止まりました。
たまたまその日は完全オフでテレビで観てました。
MBSがまるで記録が途切れるのを察知していたかのように
試合開始30分前から放送を開始していたため
スタメン発表の瞬間の衝撃を中継できたんですよねー。
(私はザッピングしていて見逃しちゃいましたが)
私が改めて言うまでもありませんが
これは凄まじい記録です。
10年以上もの長きにわたり
雨が降ろうが骨が折れようが頭に死球が当たろうが
1イニングも休むことなく出続けたんですから。
1シーズン全試合出るのさえ
なかなかできないですからねぇ。
ただ、今回は正直‘早く決断してくれないかな’という思いがありました。
右肩の状況はかなり悪く
打率は1割台、守備では山なりの返球しかできなかったんです。
左手首を骨折した時も右手一本でヒットを重ね
頭部死球の次打席ではホームランをかっ飛ばすなど
ケガに見舞われても結果を残してきたアニキ。
だからこそ価値があるんです。
記録のために出場する醜態はさらしてほしくなかった。
それはせっかくの大記録にミソをつけることになるから。
実際、ミソのついた大記録はいくつもあります。
たとえば元祖‘鉄人’の衣笠祥雄選手の連続試合出場記録。
最後の2年間は攻守に明らかな衰えが見られましたが
ルー・ゲーリッグの持つ当時の世界記録を抜くために
レギュラーポジションが与えられていました。
先発で2打席だけ出て
試合中盤からは若手に交代ということが何度もあったんです。
この記憶があるために
偉大な記録ではありますが
手放しで讃えることができないんです。
それは実に悲しい…。
また王貞治選手のシーズン55本の本塁打記録も
私には苦い思いがあります。
1985年、阪神が優勝したシーズンの出来事。
最強の助っ人ことランディ・バース選手が
残り2試合となったところで54本塁打を打ち
王選手のシーズン記録にあと1本と迫っていました。
記録のかかる2試合の対戦相手は
なんとその王監督が率いる巨人軍。
ここで巨人投手陣は初戦先発した江川投手をのぞく全員が
バース選手と勝負をせず
事実上の敬遠四球を連発したのです。
そんな姑息な手段を使って守られた記録を私は評価しませんし
ファン軽視の愚行だと今なお憤りを禁じ得ません。
試合後、王監督は「私は敬遠を指示していない」と弁解し
実際、投手コーチの独断で投手陣に指示が出されたようです。
しかし、王さんよ。
投球を見れば意図的に四球を与えているのは明らかでしたよ。
そこであなたが「勝負しろ!」と言わなかったのは
事実上敬遠を指示したも同じですよ。
コーチや選手は‘世界の王’に気を使ってそうしたんですから。
あなたが明確な指示を出さなければそうなるのはわかりきったことでしょう。
王さんは偉大な選手であり人格者であると認めますが
この件を機にあまり好きではなくなりました。
(反対に大嫌いだった江川投手を少し見直しました)
興奮して長くなってしまいましたが…
つまりこうして記録を守るために
もっと大切なスポーツの神髄を侵してしまうことにはなってほしくなかったんです。
そういう意味で金本選手の決断は‘英断’でした。
記録が途絶えたことで
精神的な‘ハリ’を失うことは怖いですが
休養をうまく取ることで選手生命を延ばすこともできるはず。
まずはケガを治して
まだまだ阪神を牽引していってほしい!
そして‘あぶさん’ぐらい現役を続けてほしい!
ガンバレ、アニキ~!!!
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