震災発生から一週間が過ぎましたが
まだまだ被害の全容が明らかにならないばかりか
原発は予断を許さない状況が続き
避難生活も困窮を極めているようです。
そんな中で強行発表された
‘セ・リーグの25日開幕’。
これにはさすがのスポーツ好きの私も唖然としました。
野球人は野球をすることで被災者に勇気を与えることができる。
このことに異存はありません。
しかし、選手会長の新井選手も言ってるように
‘それは今ではない’
と思うのです。
いや、今でも悪くはないかもしれませんが
東京ドームではありえない。
関東一円で計画停電が実施されている状況で
6000戸分の電力を費やすドームのナイターを開催するなんて
正気の沙汰とは思えません。
予想通り、選手会や世論の反発だけでなく
所轄の大臣からも指導が入りましたね。
その結果、29日開幕、東京電力・東北電力管内では
数日ディゲームなどまぁ～中途半端な譲歩決定が発表されたようです。
まだひと悶着あるかなぁ。
なんでパ・リーグと歩調を合わせないんだろう。
「すぽると」で高木豊氏が
‘日本がひとつにならなきゃいけないときにセ・パがひとつになれないなんて情けない’
と言ってましたが激しく同意します。
今回の騒動のもとは
‘球界の紳士たれ’がモットーのはずの
とある在京球団の会長が
まわりの状況など全く見ずに
自分の持論を妄信的に繰り広げたことに発すると思われます。
セ・リーグの実行委員会後、
報道陣の前で息巻いてましたからね。
(隣にいた長嶋さんは苦笑。長嶋さん止めてよ…)
なぜか球界上層部では絶大な権力をいまだに持っているこの年寄りの妄言を
セ・リーグ理事会では誰も止められない。
(情けない…)
現在のコミッショナーは
前任者に比べればずいぶんまともなんですが
それでも制しきることはできませんでした。
‘政府・監督官庁の指示に従う’
という文言を会見でしきりに強調したので
妄言ジジイの顔を立てて25日と発表しても
きっと監督官庁からストップがかかるだろうから
そこでパ・リーグに合わせるというストーリーかと思いましたが
この小幅の譲歩ではそんな計算してたわけでもなかったようですね。
どこに着地するかまだわかりませんが
野球界が被ったイメージダウンは相当大きいですよ。
サッカーが電力問題のない大阪・長居で
海外組も含む日本代表とＪリーグ選抜によるチャリティーマッチを行うのとはずいぶんと違う。
サッカーは上層部もきちんと選手やファンの方を向いている。
(多少の軋轢はありますが…)
野球は妄言ジジイの方を向いている。
どちらが魅力的でしょう？
もういいかげんに一部球団の社長やオーナーの独善がまかり通る体制はやめた方がいい。
プロアマ全ての組織を統括し
野球界全体の繁栄を推進する日本野球協会を設立。
その管下でプロ組織はコミッショナーの責任と権限を強化。
一私企業の利益に与するのではなく
プロ野球全体の利益を追求し
‘公共財’としての価値を高める。
そういう普通の組織に改革できないものだろうか。
サッカー同様、野球も大好きなだけに
この非常時のよけいな騒動に落胆しています。
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